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5.SPOLETO

 食の国イタリア。北から南まで、どの地方も美味しい物で溢れています。なかでも日本では、トスカーナの印象が強いかもしれません。ちょっとその影で印象が薄くなりがちですが、やはり食といえばウンブリアです。RomaのあるラッツィオとFrenzeのあるトスカーナに挟まれたウンブリア。擁する街には、Assisi・Perugiaなどもあります。食に関してはとりわけトリュフが知られていますが、その他にも大地の恵みがふんだんにあります。そして今回はSpoletoからの1軒を紹介します。

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 SpoletoはRomaから電車で1時間半くらい。小高い山(丘?)の上にある小さな街です。取り立てこれという物はありませんが、こじんまりしたその街並はなかなか雰囲気があります。観光客もあまりなく、のんびり散策するには最高の街。
 さて、お昼時ともなるとお腹の虫が騒ぎ出します。はじめての街では知った店もなく、食事にありつくにもひと苦労です。やっぱり失敗したくないですからね。何軒か店を物色するも、何処も無難といえば無難...まあよくあるトラットリアという感じ。そんな時、細い路地に気になる店を発見。『Taverna La Lanterna』と書かかれた看板。表のメニューは手書きで、なんだかアーティスティックなペイントが施してある。なんだか魔女でも出てきそうな雰囲気です。こういう店は外してしまうと、とことん痛い目に合うので、さあ悩むところ。そこで窓越しにひょいと店をのぞくと、なんだか薄暗い感じ。やはり魔女?と思いきや、店の人達はまかないの最中。観光客の少ない街では、12時を過ぎてもゆったり開店準備という感じなんでしょう。でものぞいて良かった。この店は絶対当たりです。なぜかって?それはモグモグと食事中のシェフ達は全員女性。しかもみんな丸々とした姿で、何だか美味しいものを作ってくれそうな感じがしたからです。
 ちょっと時間を置いてから店に入ると、思いのほかすっきりとした感じ。しかしサーブされる皿やグラスは赤茶の陶器製で揃えられ、この辺りにもこの店のこだわりを感じ取ることができます。そして肝心の料理の方もなかなかのもの。特にアンティパストミストは秀逸。サラミやプロシュットはもとより、パテやフォカッチャなどのひと手間かけたものが皿に盛られています。そして皿の中央に見える焼きポレンタはもう最高!重たい食感で、よいイメージの無かったポレンタですが、まさに目からウロコがという感じ。う〜ん、レシピ教えて!
 そして続くプリモは、ストリンゴッツィのタルトゥーフォ(トリュフ)ソースとポルチーニのポレンタ。
ストリンゴッツイは、生地を竪琴のような機械に押し付けて裁断したパスタ。昔ながらの手作りパスタとタルトゥーフォの香りがたまらないひと皿。一方のポレンタはクリーミーなペースト状のものに、フレッシュなポルチーニとオリーブオイルがふんだんに使われたひと皿。ふつうポレンタというと膨らみ損ねたパンケーキの様で、料理の添え物といった感じ。こんな風に出されるとやはり新鮮。この店のでしゃばり過ぎないセンスの良さを感じます。この静かな街で出会ったこの1軒は、ぜひまた行きたいお店の上位にランクしそうです。

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6.ATTENZIONE

 旅先での食事は、名所めぐりや買い物と同様...人によってはそれ以上の楽しみです。日本ではガイドブックも充実して、美味しい店の情報も簡単に手に入ります。でも本当に信用できるんでしょうかねぇ〜。イタリアなどはお店の名前も場所もそのままで、オーナーもコックも変わってるなんて事もよくあるみたいだし...。取材協力する現地のコーディネーターがお店と知り合いだとか、まあこれはよくありそうですね。bonopuccoの二人もいろいろ食べ歩いて、おかげさまであまり失敗がないのですが、ここは『ゆるせないぞ!』という店をご紹介しましょう。
 そのお店はFirenzeにあり、日本語にすると『美しい女達』という名前がついています。どう言う訳かこの店、ガイトブックには必ずというほど紹介されています。こじんまりとした店ながら地元でも人気で、特に季節の野菜の盛り合わせがお薦めらしい...。しかし合っているのは店が狭いというところだけです。夜の食事で行ったのに、メニューはツーリスト向けの様な定食が2つくらい。もちろんメニューには他の料理も書いてあるけれど、オーナーのやり手おばさんが定食以外のオーダーは受け付けてくれません。我々も、もちろん定食をオーダー。ただお薦めの野菜の盛り合わせもリクエストしましたが...これは黙殺された様です。とうとう出てこなかったな〜。日本から来ようが、フランス・ドイツから来ようが、『面倒だから決まったものを食えよ』ということなんでしょう。Firenzeには多くの観光客が足を運びます。だからリピーターを期待するより、その日かぎりの客を適当にあしらっておけという事かもしれません。
 小さな店の簡素さにはそぐわない、スーツとハイヒールできめたやり手おばさんめ!その商魂を発揮して雑誌の取材の時はあれもこれも、そして野菜の盛り合わせだってピサの斜塔の様に盛り付けているに違いない。こんな店は勘弁できないし、知り合いなのか素直に騙されたのか、紹介する雑誌も同罪です。人によっては一度きりの滞在、そして食事という事も。もっとしっかり店を吟味して欲しいです。みなさんの楽しい旅も、こんな店に水をさされない様に気を付けましょう。

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